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畳のお手入れとまめ知識

2007年5月

一日2~3センチ。すんすんと成長しています。

 先刈りをしたのもつかの間、短く刈り取られた古い芽を追い越して、新芽がこの一ヶ月で大きく成長してきました。い草田んぼは見渡す限り、初々しい緑色に染まっています。

 い草田んぼの中にはグリッド状にポールが立てられ、縄がきれいに張られています。これはなんでしょうか。

 「『網かけ』と呼ばれるものです。い草が風に吹かれたりして、折れてしまわないようにするものです。い草の成長は早く一日で2~3センチ伸びます。一ヶ月で120~130センチです。こうした成長に合わせて、網もその都度上げていきます。こうした作業は『網上げ』と呼ばれます。」

網掛け1


  い草の茎は直径2mm程度、その細さで1メートル以上の長さになるのですから、よく折れないものだなと不思議に思っていましたが、やはりこうした地道な作業によって、丁寧に育てられているんですね。
 い草が生長するこの時期、他に気をつけなければいけないことは何でしょうか。

 「まずは、堆肥ですね。10日ごとにい草の生長を見ながら、追肥を行います。
 またい草の生長には、晩から朝にかけての気温が重要です。気温が下がらなければ、この夜の間にい草が生長します。今年は、春先から朝晩の冷え込みが続いています。そのため、ほぼ暖冬の影響はなくなりましたが、新芽の発芽が伸びていてないようです。」

網掛け2

 網かけから収穫までは、およそ45日だそうです。あと1ヶ月半。新芽が成長しだしてからはあっという間ですね。

い草田んぼの風景

こだわり国産畳表の生産者

い草農家 上永さん熊本県八代市千丁町

い草農家 上永さん

生産歴40年、120アールの畑でい草を栽培します。「愛情を込めた製品づくり」がモットーです。

い草農家酒井さん熊本県 い草農家

い草農家 酒井さん

生産歴23年、ひのみどり育成のための勉強会を開くなど、勤勉家の酒井さん。「喜ばれる製品づくり」をめざしてい草の育成に励んでいます。